高知へ来てニ年一月がすぎようとしている。昨年の三月、無事に「有機のがっこう土佐自然塾を卒業し、四月無事に就農した。就農した場所は高知県の安芸郡田野町という海沿いの小さな町で東へ20km程行くと室戸岬だ。なんと日本で二番目に面積の小さな町で、東西4km南北7.5km。楽に歩いて通過できる。人口は約3100人。毎月少しづつ減少している。
町には小さな漁港があり、近在の町を合わせるといくつもの漁港から魚が水揚げされて鮮魚店やスーパーにならぶ。旨い、旨い、魚が旨い。朝、水揚げされた魚が昼過ぎには店頭に並ぶ。イワシなんぞはエメラルドグリーン。鯖だって刺身で食べてる。旨いなんてもんじゃぁない、体が痺れて記憶も飛びそうになる。あたった訳じゃないよ。その他、太刀魚、ぶり、鯵、イカ、もちろん鰹、高くてあんまり食べれないけど金目鯛、珍しいところでマンボウ、ご禁制のクジラ。数え上げればきりがない知らない魚もいっぱい。魚好きには堪えられない。
この田野町、人口3100人程の町とは思えない施設の充実ぶりだ。図書館を併設したホールがあり、総合病院、スーパー、コンビニ、駅もある。まず、普通の生活で困る事は無い。おまけに、僕の住まいからは全て徒歩圏内。そして、住まいから海まで30秒。旧道には、漆喰壁の古い家が点在する風情のある田野町は温暖で過ごしやすいとてもいい所だ。
肝心な農業の話。この田野町に就農して一年が過ぎた。畑は大野台地、中野、岡地、開(ひらき)と数カ所に点在するが、その中でも大野台地は景色が最高。台地の眼下にパノラマに海が広がり、冬には海に沈む太陽を見る事が出来る。さて、成果と言えば昨年は、散々であった。主力で作ったゴーヤは手入れが行き届かず虫が大発生。ほとんどを食われてしまった。味は最高だったんだけど・・・。トマトは加湿による病気。これも手入れ不足。他の野菜も似たような感じ。失敗の原因は分かっているので次ぎに生かせばいい。気持ちを切り替えて秋作の準備で畝をたてようしていた前日、交通事故に遭って右手を痛めてしまい3ヶ月程仕事ができず、結局冬の収穫は無し。 今年の正月には、北海道からはるばる友人が手伝いに来てくれ、半月以上も作業をしていってくれた。おかげさまで、岡地の畑一面にスナップエンドウが実ってる。少し作付けが遅れたり、育苗ハウスのビニールが風で吹っ飛んだりで、苗の調子は今イチで実の付きは少ないのだが、虫もつかずキレイなスナップエンドウが実っている。農薬を使わなくてもいい物は出来ると証明された。化学肥料も使ってないので本当に美味しい。なんせ植えたのが一反(10a) 2000本以上の苗を植えているので収穫するのだけでも大変。
ぜひ皆さん、「たまり農園」に遊びがてら手伝いにおいでください。新鮮な野菜と魚。僕の手料理つきで歓迎しますよ。
たまり農園 高知県安芸郡田野町2433-12 e-mail:oisii.tamari@amail.plala.or.jp
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